奈良のっぺ

ようやく暑さも和らぎ、秋風が感じられる過ごしやすい季節となりましたね。
今月は、弊社が所在する古都・奈良の伝統的な郷土料理「奈良のっぺ」をご紹介します。
「のっぺ」とは、汁がとろりとして餅のようである事から漢字では「濃餅」と書かれたり、煮物が平らに納まる様子から「納平」とも言われています。全国各地に「のっぺい汁」はありますが、一般的なのっぺい汁のとろみは片栗粉などでつけるのに対し、「奈良のっぺ」は古くから伝わる精進料理であり、里芋や人参などの根菜類を煮込み、里芋が煮崩れることで自然なやさしいとろみがつく事が特徴とされています。
ご紹介しているレシピの材料には、「里芋、人参、厚揚げ、干し椎茸」となっていますが、それ以外にも「大根、こんにゃく」を入れても美味しいです。
平安時代から食されていたという「奈良のっぺ」。ぜひ作ってみて下さい。
この記事の筆者・監修者

名阪食品栄養士チーム
名阪食品の「からだよろこぶメニュー」の編集者。普段は給食施設の献立作成・衛生管理を行っています。「たべることはいきること」をモットーに、運営する給食施設で好評だったメニューレシピを発信しています。
奈良のっぺ ( kcal/一人あたり)

材料(1人分)
・里芋 30g
・厚揚げ 20g
・人参 10g
・干ししいたけ 1g
・絹さや 3g
・濃口醤油 3g
・みりん 1g
・だし汁 30g
作り方
①里芋は皮を剥いて下茹でし、乱切りにします。
②厚揚げは里芋の大きさに合わせてカットし、熱湯をかけ油抜きをしておきます。
③干ししいたけは水で戻し、食べやすい大きさにカットします。(※戻し汁は捨てずに残しておきます)
④人参は皮を剥き、乱切りします。
⑤絹さやは筋を取り、沸騰したお湯で茹でこぼし、冷水につけて冷ましておきます。
⑥鍋に①~④の食材としいたけの戻し汁、だし汁を入れ火にかけ、じっくり煮ます。
⑦食材に火が通ったら醤油、みりんを加え、さらに煮詰めます。
⑧器に盛り付け、絹さやを乗せたら完成です。