やわらか食とは?高齢者にとって安心して美味しい食事

この記事では、高齢者から求められる食事の形態や、やわらか食を用意する方法を紹介していきます。
高齢者は加齢とともに食べる力が低下していきます。それにともない施設や病院では、高齢者が安全に食べられる食事の提供が求められるでしょう。そこで近年注目を集めているのが、高齢者が食べやすいように作られた「やわらか食」です。併せて、名阪食品のやわらか食「そふまる」についてもお伝えしていきますので、ぜひご覧ください。
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この記事の筆者・監修者

名阪食品お役立ち情報発信チーム
名阪食品の「お役立ち情報」の編集者。「すべては、お客様の健康で楽しく豊かな食生活のために」を理念に1日約7万食の給食を提供している。給食運営施設は学校・保育・高齢者施設・社員食堂と幅広く、お客様のお悩みや喜んでいただいた事例を発信している。
1.高齢者の食事概要
高齢者は、加齢にともなって身体機能の低下が見られます。これにより、食事を摂取することが困難になったり、食事量が減ったりと食生活にも影響する恐れがあるため、注意が必要です。ここでは、高齢者の食事の概要を解説していきます。
(1)加齢にともないさまざまな機能が低下
高齢者が加齢にともない低下する機能の一つが「味覚」です。味覚が衰えると味を感じにくくなり、味の濃い食べ物を好むようになります。さらに、食べたときの美味しさも感じにくくなるので食事も進まず食事量が減少して、低栄養につながる恐れもあるようです。また、「咀嚼力(そしゃくりょく)」の低下や義歯の不具合などにより、繊維質のものや固いものが食べづらくなります。そのほかに低下する機能として、「飲み込む力」も挙げられるでしょう。高齢者は唾液の分泌量が減少し、口の中で食べたものがまとめられず上手に飲み込めなくなります。

(2)食事の形態にも変化が必要
高齢者施設や病院などでは、高齢者の機能の低下に応じて食事の形態を変化させる必要があります。常食・軟菜食・刻み食・ミキサー食・ペースト食・ソフト食・流動食といった高齢者が食べやすい形態を選んでください。
また、調理法の工夫によって高齢者が安全で美味しく食べられる食事を提供することも可能です。噛みやすくなる工夫には、歯茎で潰せるほどの柔らかさまで野菜を加熱する、肉は叩いて皮の部分を取り除き、切れ目を入れるなどがあります。噛みやすく工夫することで、噛む力や食べものを口の中でまとめるサポートができるのです。このほかに、裏ごしやミキサーにかけるなど、食べものを滑らかにして飲み込みやすくする調理法もあります。高齢者の誤嚥(ごえん)を防ぐためにも、食べやすさを考慮した形態や調理法の選択が大切です。

2.やわらか食とは
やわらか食は、食べる力が低下した高齢者に必要とされる食事で、歯茎や舌・上顎だけで食べられます。硬いものが食べられない方や、刻み食(5mm~1cm程度に細かく刻んだ食事)を食べにくいと感じる方、刻み食よりも柔らかい食事が食べやすい方におすすめの食材です。ここでは、やわらか食を用意する方法を確認しましょう。
やわらか食を用意するには?
やわらか食を用意するためには、インターネットで宅配弁当の注文をする、スーパーやドラッグストアなどで市販されているレトルトタイプを購入するといった方法があります。
また、手間はかかりますが食材を購入して自宅で作るのも一つの方法です。自宅で作る場合は、やわらか食に適した食材を選びましょう。やわらか食に向いているのは、トマトやにんじんなどの繊維質の少ない野菜、魚や肉などで脂肪が多く含まれている部位、木綿・絹ごし豆腐などです。
やわらか食の基本的な作り方
❶まず通常の食事を作ります。❷具材ごとにミキサーをかける、もしくは加熱してすり潰してください。
❸細かくした具材に寒天やゼラチンなどのゲル化剤を加えます。
❹鍋に具材を入れて火をつけます。固まり始めたら容器に移して冷やしましょう。
➎具材が冷えたら好みの形に整え、皿に盛り完成です。
やわらか食を自宅で作るときは、噛みやすさと飲み込みやすさを考慮して調理してください。片栗粉を使ってとろみをつける、卵や油などのつなぎを使うといった調理の工夫をすることで、より食べやすいやわらか食が作れます。

3.名阪食品のやわらか食「そふまる」
名阪食品では、施設サービスで培った経験をもとに研究開発されたやわらか食を提供しています。ここでは、名阪食品のやわらか食「そふまる」の3つの価値を確認していきましょう。

(1)見た目が普通の食事とほぼ同じ
介護食で用いられる刻み食は、料理を細かく刻んでまとめられたものであるため、見た目から料理本来の原型がわかりません。そのため食欲が湧かず摂食量の減少や低栄養を招く恐れがあります。その点、やわらか食の「そふまる」は、元となる食材をそのまま軟化させるため見た目が普通の食事とほぼ同じです。料理を目で見て楽しめるので、食欲を増進させ自発的な摂食にもつなげられます。

新やわらか食 そふまる「とんかつ」
(2)柔らかく食塊になりやすい
刻み食は口の中で食材がパラパラになってしまい、うまくまとまりません。高齢者の多くは唾液の分泌が少ない、飲み込みがうまくいかない、むせるなどの理由により刻み食だとスムーズに食事ができないことが多いようです。一方「そふまる」は、肉や魚であっても歯茎でつぶせるほどの柔らかさで作られています。そのため、口腔内でまとまって食塊を作りやすく、気管に入りにくい点がメリットです。実際に利用されている施設様からも、むせ込みがなく、しっかりと飲み込めていたといったご好評の声が寄せられています。

新やわらか食 そふまる「ハンバーグ」
(3)飲み込みやすく安心
「そふまる」は、口の中でまとまりやすいことから、口腔内や咽頭に付着しにくく食道への移送がされやすい点が特徴です。また刻み食と異なり見た目で食物と認識できるため、先行期(食べ物を認知し、口の中に取り込む段階)での唾液の分泌がされやすくなります。それとともに口腔期や咽頭期における舌および食道の筋肉運動が促されるため、食事の飲み込みをサポートできるのです。

新やわらか食 そふまる「さわらの西京焼き」
4.「やわらか食」で何歳になっても楽しく食事を
高齢者は、加齢にともないさまざまな身体機能が低下します。施設や病院などで提供する食事は、高齢者の食べる力に合わせて形態を選ぶことが大切です。名阪食品のやわらか食である「そふまる」は、見た目も普通の食事と同じなので食欲が増進されます。さらに口の中でまとまりやすく、飲み込みやすい点もメリットでしょう。高齢者に食事を楽しんでもらうために、提供する介護食にやわらか食の導入を検討されてはいかがでしょうか。

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【出典】
※1農林水産省「食品価格動向調査(野菜)」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kouri/k_yasai/attach/pdf/h22index-99.pdf
※2農林水産省「食品価格動向調査(食肉・鶏卵)」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kouri/k_gyuniku/attach/pdf/index-28.pdf
※3農林水産省「食品価格動向調査(魚介類)」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kouri/k_gyuniku/fish/attach/pdf/index-10.pdf
※4農林水産省「食品価格動向調査(加工食品)」
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kouri/attach/pdf/gaiyou-22.pdf
その他参考サイト
株式会社官庁通信社2022年6月22日記事