高齢者・介護施設の給食を委託するメリット・デメリットを解説
介護施設の食事や給食を給食委託会社に任せてみたいと考えていても、委託化でどんな変化が起こるのかわからず、一歩踏み出せない施設運営者も多いのではないでしょうか。そこで今回は、介護施設の食事・給食を委託会社に任せるメリットとデメリットを解説します。効率の良い施設運営のために、ぜひ参考にしてみてください。
1．高齢者・介護施設で給食委託をするメリット
介護施設において、食事は利用者様の生命維持に欠かせないものであり、生きる意欲にもつながります。食事面で利用者様の満足度を上げることは、施設の評価を高めることにもなるでしょう。
このように介護施設において重要な役割を担う食事ですが、それを給食委託会社に任せると利用者様の満足度向上をはじめ、さまざまなメリットが期待できます。以下では、主なメリットをまとめています。
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(1)厨房調理員の労務管理を委託会社にすべて任せられる
介護業界の人員不足は給食業務にもおよんでおり、厨房の人手が足りずに施設職員が厨房に入る場面も施設によっては見られます。
給食を委託すると、厨房の人員をしっかり確保できるため、安定的に食事を提供することが可能です。また、衛生管理・栄養管理に長けたプロに任せることで、安心安全な食事を提供することにもつながります。労務コストや人件費削減を考えるのであれば、給食委託会社の利用がおすすめです。
(2)コスト・予算の管理がしやすい
コスト面においては、食材コスト・労務コスト・設備コストの管理が一括して行えるのも、給食委託の魅力です。
介護施設では日によって用意する食数が変動することがあります。施設で仕入れを管理している場合は、食数の変化が施設経営に影響をおよぼすことも考えられるでしょう。給食を委託すれば、食材の仕入れや人員、厨房の設備などの管理を行ってくれるため、費用をわかりやすく把握できるようになります。
名阪食品ではそれぞれの施設に合わせて細かな調整をすることが可能です。たとえば、ある特別養護老人ホームでは、食材費・水道光熱費・調理員人件費といったトータルコストを効率化する手段として、「ハイブリッド給食（※）」を提案するなどしました。
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(3)新しいメニューや行事食・イベントを提案してもらえる
介護施設では利用者様の健康状態に波があるため、食事にも柔軟な対応が求められます。その一方、咀嚼・嚥下がしやすい食事にこだわるあまり、メニューがマンネリ化することも考えられます。
給食を委託することで、季節や行事に合わせたメニュー提案や、飽きのこない献立作成が可能になります。高齢者でも食べやすい食事でありながら、毎日違った新鮮味のある献立を実現することで、利用者様が「楽しい」と感じられる食事を提供できるでしょう。
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(4)施設の特性にあった給食が提供できる
安全性を高めたい、使用する食材にこだわりたい、食材ロスに対応したいなど、施設によって給食におけるこだわりは異なります。給食委託会社は給食に関して専門性を高めている会社が多いため、施設の特性に合った給食提供が可能です。
2．給食委託会社選びで失敗した場合のデメリット
メリットの多い給食委託ですが、給食委託会社選びに失敗すると、「委託しなければよかった～！」と後悔してしまうケースも少なからず存在します。以下では、給食委託選びの失敗で生じる4つのデメリットと、施設に合った給食委託会社を選ぶポイントをご紹介します。
(1)コストが思っていたよりも高い
給食委託をすることで、毎月一定のコストが必ず発生します。給食の業者によって食事単価や管理費（委託費）などの費用設定が異なるため、価格のみで選定すると、委託後に食事の品数が少ない、厨房で対応する業務を制限されるなど、結果としてコストと品質が見合わないデメリットが出てくる場合があります。給食委託会社を選ぶ際には品質がきちんと担保されていて、適正価格で依頼できる会社かどうか、比較検討することが大切です。
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(2)食事の品質がばらつく
提供される食事の品質が、委託先の給食会社に依存してしまうこともデメリットと言えるでしょう。会社によっては定番メニューの繰り返しや、利益を求めるあまり仕入れ食材の質が低下するといったことも懸念されます。そのため、利用を検討する際には口コミなども参考にするのがおすすめです。
名阪食品では契約の前に試食会を行っているため、実際に提供する給食の味を確かめることができます。
(3)意見交換をする機会が少ない
施設内の設備で給食を調理している場合、施設内でコミュニケーションを取る機会が多いため、給食に対する交渉のハードルは低いでしょう。しかし外部に委託する場合、要望を伝えやすい関係を築くことに時間がかかったり、指示や伝達が委託先スタッフに伝わりにくかったりすることもあります。
名阪食品では毎月2回の本部スタッフによる巡回と、月1回の給食会議を開いているので、施設からの要望を伝えやすい環境が整っています。
3．失敗しない介護施設の給食委託会社の選び方のポイント
給食委託会社を選ぶ際には、次の3つのポイントに注目してみましょう。
1つ目は献立や食材への細かな要望に、柔軟に対応してもらえるのかという点です。介護施設では利用者様それぞれに合わせた食事を提供することが必須です。そのため、味や質のほかに量や栄養バランスなどの細かな要望を、商談時にしっかりとヒアリングしてくれる委託会社かどうかを確認しましょう。
2つ目は、給食委託会社のスタッフと本部がきちんと連携できる体制が整っているかどうかです。施設の要望を何度スタッフへ伝えても、「食事形態の提供にミスがある」「シフトの連絡ミスでスタッフが不在だった」といったミスやトラブルが続く場合は、本部が現場を把握しきれていないかもしれません。契約前に、本部の巡回体制や指示・連絡の伝達方法などを確認しておくのがおすすめです。
3つ目は、コスト面での費用対効果が施設に合っているかどうかです。コストを重視し過ぎると味や品質が落ちるリスクがあります。委託を続けることで施設運営にどれくらいのメリットが見込めるのかなど、長期的な利益も踏まえながら検討しましょう。
４．介護施設の給食委託はメリット・デメリットを理解して利用を
介護施設の食事を給食委託会社に任せるなら、委託するメリット・デメリットの両方を理解してサービスを利用することが大切です。名阪食品の給食委託では、「給食調理に係わる職員の不足人員分だけ補充してもらいたい」「現在利用している仕入れ先はそのまま利用したい」など、要望に合わせた利用方法をご提案しています。施設の利用者様と運営者の双方にとって最適な利用方法を見極めて、給食委託を有効活用してみてはいかがでしょうか。
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