国内外の飢餓問題。その原因や取り組むべきこととは?

いまだ世界で大きな課題となっている飢餓問題。
「飢餓」と聞くと海外のこととイメージしがちかもしれませんが、
実は国内でもこの飢餓が大きな問題となっています。
今回は、飢餓問題を改めて振り返りつつ、その原因や日本における飢餓問題について解説。
また、飢餓問題解決に向けた企業の取り組み例や個人でできることについても紹介します。
ぜひチェックしてみてください。
この記事の筆者・監修者

名阪食品お役立ち情報発信チーム
名阪食品の「お役立ち情報」の編集者。「すべては、お客様の健康で楽しく豊かな食生活のために」を理念に1日約7万食の給食を提供している。給食運営施設は学校・保育・高齢者施設・社員食堂と幅広く、お客様のお悩みや喜んでいただいた事例を発信している。
1.飢餓問題とは?
飢餓問題とは、人々が長期間にわたって十分な食事をとれず、
栄養不足となって社会的な生活や生存が困難となっている状況のことです。
SDGs(=持続可能な開発目標)でも「飢餓をゼロに」という目標が掲げられており、
「2030年までに飢餓を撲滅させ、すべての人々、とりわけ貧困層や幼児を含んだ脆弱な立場の人々が
一年中安全で栄養のある食料を十分に得られるようにする」といった具体的な言及もされています。
2019年の国連の報告によると、2017年以降3年連続で飢餓人口が増加していることがわかりました。
2017年には約8億1100万人であった飢餓人口が、2018年では約8億2000万人に増えているのが現状です。
これは、世界のおよそ9人に1人が十分な食料を得られていないことになります。
2.飢餓問題の原因
ここでは、なぜ世界中で飢餓問題が起こっているのかを解説します。
原因①:自然災害
干ばつや洪水などの自然災害により、農作物が被害を受けることが飢餓の原因の一つとしてあります。
世界中で飢餓に苦しむ人々の多くが自然災害の起こりやすい環境で生活しているといわれており、
農業で生計を立てている場合、
気候変動や土壌・生態系の悪化などによって大きな打撃を受けてしまいます。
世界のいたるところで自然災害による被害が発生しており、
その影響でアジア地域やアフリカでは飢餓がさらなる広がりを見せています。
原因②:慢性的な貧困
慢性的な貧困状態に陥っている場合が多いです。
貧困により農業で使用するための土地・水・種を確保することが難しく、自給自足もできず、
食料を買うお金もないため飢餓からの脱出が困難となってしまうのです。

原因③:そのほかの貧困
紛争も、飢餓の原因として挙げられます。
中央アジア、南アジア、アフリカなどでは現在も紛争が起こっており、
その地域の人々は住まいを追われ、農地も捨てて難民キャンプへ避難せざるを得ない状況です。
難民キャンプの生活では農作物をつくることもできないため、
満足な食事や水を得ることも難しくなり、飢餓状態に陥る人の増加へとつながっていきます。
3.日本においても飢餓問題が……
飢餓問題は国外で起きているイメージをもつ人も多いかもしれません。
しかし、実は日本でも飢餓が深刻な問題となっています。
日本で問題視されているのは、相対的貧困層の飢餓です。
相対的貧困層の飢餓は、その日の食事に困っている人々が該当します。
着る物もボロボロで住むところもないといった従来の飢餓のイメージとは異なり、
一見して飢餓状態に気づけないのが特徴です。
その例として、被服費や通信費などを優先して食費にお金を充てられないケースが挙げられます。
日本で仕事をするためには、
ある程度身なりを整え、パソコンやスマホなどの通信機器を必要とする場合も多く、
生活していくためには保険料や家賃も必要です。
このように、必要に迫られ、食費よりもそのほかのことにお金を使わざるを得ない状況となり
飢餓へと発展していきます。
4.各所でできるところから取り組みも
飢餓問題を解決するために企業が行っている取り組みや、個人でもできることを紹介していきます。
(1)企業の取り組み
さまざまな企業が飢餓問題の解決に向けて取り組みを実施しています。
ある企業では社員食堂のメニュー1品を購入することで、支払い金額の一部が寄付される仕組みを導入。
集められた寄付金は、発展途上国の学校給食に使われます。
また、形や大きさの不揃いにより品質に問題がないにもかかわらず
市場に出せない野菜や果物、海産物をお得に購入できるサービスを展開する企業もあります。
このシステムで食品ロスを減らし、売上の一部を寄付するなど、
各企業で飢餓問題解決のためにさまざまな施策が講じられています。
(2)個人ができる取り組み
飢餓問題解決のために、個人の力でできる取り組みも多くあります。
具体的な例として、まずは食べ物をムダにしないことです。
飢餓の原因として紹介した食品ロスは、食べ切れる分だけを購入したり、
食べ残しを冷凍保存して活用したりすることにより削減が期待できます。
また、国際フェアトレード認証の食品を購入することも飢餓問題解決に向けた取り組みです。
フェアトレード認証の食品は、正当な報酬が生産者に入るため、
生産者の豊かな食生活の実現に貢献できるでしょう。
飢餓問題解決に取り組む支援団体への寄付も一つの方法です。
貧困解消や食料支援のための活動基盤を直接応援できます。
5.国内外の飢餓問題。
企業も個人も積極的に取り組んでいくことが大切
飢餓は、国内外問わず発生している深刻な問題です。
この世界規模の課題解決に取り組んでいくためには、各企業が施策を講じることはもちろん、
一人ひとりができることから協力していくことが大切だと言えるでしょう。
名阪食品でも、飢餓問題解決への取り組みの一環として、
フードロス(食品ロス)削減のためにさまざまな工夫を行っています。
生活に欠かせない「食」にまつわる問題。
給食委託会社として、今後も多角的に取り組んでまいります。
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