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介護食の種類5つとそれぞれの調理方法を解説!

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高齢者・介護施設の給食を委託するメリット・デメリットを解説

 介護食は、食事をする能力が低下してきた人向けの食事です。さまざまな内容や調理方法があるため、食べる人に適した食事を選ぶうえでは、介護食の種類や選び方を知ることは欠かせません。そこで今回は、メインとなる5種類の介護食について、特徴や調理のポイントを紹介します。選び方や提供方法もまとめているので、ぜひお役立てください。

 

 

1.介護食とは  

 

介護食とは、噛んだり飲み込んだりする力が衰えた人でも食べやすいよう、調理方法などに工夫を凝らした食事を指します。まずは、介護食の定義や高齢者食との違いを見ていきましょう。


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(1)介護食の定義と重要性

 

介護食には、通常の食事が難しくなった人が食を安全に楽しめるよう、弱まった機能を補う工夫が施されています。誤嚥を防ぐための食事形態は特に重要で、とろみややわらかさなど食べやすさへの配慮が求められています

 

栄養不足は筋力や免疫力などさまざまな能力の低下を招きかねません。さらに、食の楽しみは生きがいにもつながります。弱まった機能を補いながら摂取できる介護食には、心身の健康を保つ役割もあるのです。

 



(2)高齢者食との違い

高齢者食と介護食の違いは、その目的にあります。高齢者食の目的は、「食べる人が意欲的に食事を摂取できる」ことです。そのため高齢者食には、見た目や食べやすさが配慮された、食を楽しめる料理という側面があります。一方、食べるための能力に着目し作られた介護食は、安全に食事することを目的としています。

 

また高齢者食の調理方法は、一般的な食事と変わらないのに対し、介護食はミキサーを使うなど、より食べやすさに注意を払うことが求められています。

 



2.主な介護食5種類 

 

介護食の調理方法は、食べる能力により5種類に分けられます。食べ物を噛んだり飲み込んだりする力には個人差があり、能力に合わない食事は、誤嚥性肺炎などのトラブルにつながりかねません。そのため、食べる人のレベルに合わせた介護食を提供する必要があるのです。

 

ここでは、5種類の介護食における特徴や調理のポイントを解説します。


  特徴とメリット 調理のポイント
①きざみ食

きざみ食とは、食材を細かくカットした食事です。咀嚼力の低下が見られる場合に、食事量を確保できる利点があります。

食材をカットする大きさは個人の健康状態に合わせるのがポイントです。また、焼き魚など水分量が少ない料理は、飲み込みやすくするために、だし汁などでとろみを付けても良いでしょう。

②ソフト食

ソフト食は、舌や歯茎でつぶせるやわらかさが特徴で、軟菜食とも呼ばれます。食材の味や形が通常の食事とあまり変わらないことから、食欲がわきやすいのが利点です。

調理の際は、食材の繊維を断ち切ったり、圧力鍋を使用したりと、少々手間がかかります。食材の特徴や食べる人の能力に合わせて調理方法ややわらかさを調整しましょう。

③ミキサー食

ミキサー食とは、通常の料理にスープなどの水分を加え、ミキサーで液体状にした食事を指します。飲み込む力が弱く、食べ物を噛めない人でも食べやすいのが特徴です。

ミキサー食はまとまりにくく、誤嚥するリスクがあるため、とろみ剤で適度な粘度に仕上げる必要があります。

④ゼリー食

ゼリー食は、料理をペースト状にしたあと、寒天やゼラチンで固め、ゼリー状に仕上げた食事です。喉滑りが良く噛まずに飲み込めるため、食べる力が低下した人でも栄養を摂取しやすいのが利点です。

調理のポイントとしては、硬さや舌ざわり、水分量などの細かい調整を食べる人に合わせて行うことが挙げられます。

⑤ムース食

ムース食は、ソフト食のように食材をやわらかく調理したものです。それをさらにすりつぶし、型やとろみ剤で本来の形に成形し直したものがムース食と呼ばれています。ムース食のメリットは見た目の良さが食欲につながる点です。

ムース食を活用する際は、食べる人の飲み込む力や一口分の量などに配慮しましょう。



3.介護食の調理方法と食事時の注意点 

 

介護食を調理する際、特に気を付けたいポイントとしては以下があります。

・噛みやすさ ・飲み込みやすさ 
・控え目な塩分量 ・美味しそうな見た目 ・栄養バランス

 

まずは、食べる人の能力を考えて調理することが大切です。また、塩分を摂取し過ぎないよう、素材の味を活かしながら薄味で調理すると良いでしょう。見た目が美味しそうで、何を食べているかわかりやすい料理あれば、食欲増進につながります。

 

さらに、料理の栄養バランスも重要です。筋力低下の予防につながるたんぱく質のほか、カルシウムやビタミンなどをバランス良く補うよう意識したいものです。

また、高齢者が食事をする際、むせやすさが気になることもあるでしょう。この場合、食べる人の行動をサポートできる、誤嚥予防方法があります。たとえば、姿勢や体の角度を変えて食べやすい体勢を整えたり、よく噛んでゆっくり味わえるよう促したりといったサポートが効果的です。また、食後の歯磨きで口腔内を清潔に保つことも重要になります。


4.介護食の選び方 

 介護食選びで大切なのは、食べる人の状態や能力に適した食事を見極めることです。判断が難しいことも多いため、かかりつけ医や歯科医、管理栄養士など専門機関に相談したうえで選ぶと良いでしょう。

高齢者施設での介護食提供方法としては、主に「直営給食」と「委託給食」が挙げられます。自施設内で食事を調理する「直営給食」を採用している場合、調理担当者が実際に食べる人とコミュニケーションを取りやすいという特徴があります。そのため、利用者様の健康状態や要望に合わせて介護食を調整したり、好みを反映した量を提供したりと、柔軟な対応が可能です。

 給食業務を外部に依頼する「委託給食サービス」を活用する場合、食材の発注や献立作成などを委託でき、施設職員の育成も必要ないため、現場スタッフの負担を軽減できる点がメリットです。委託給食サービスを検討している場合は、利用者ごとの介護食の作り替えなど、柔軟に対応できる会社を選ぶと良いでしょう。



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そのほか、購入できる介護食として、食べやすさに配慮した「ユニバーサルデザインフード(UDF)」があります。ユニバーサルデザインフードは、硬さやとろみの強さが段階別に表示されており、「噛む力」「飲み込む力」に合わせて4つの区分に分かれるのが特徴です。そのため、区分表示を目安に適した商品を選びやすくなっています。

5.介護食の種類や調理のポイントを知って、食べる人に喜びを届けよう 

心身の健康につながる介護食は、要介護者の「生きる力」になる大切なものです。介護食の種類や調理のポイントを知り、食べる人が美味しさと喜びを感じられる食事を届けましょう。提供方法もさまざまなので、理想に合った手段を検討してみてください


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